先日の記事で書いたRAWとJPEGのお話。
この記事では私的な結論としては「撮って出しのJPEGで自分好みになればそれがベスト。でも最終的に自分のイメージに近づけるための素材としてRAWも積極的に活用」と書きましたが、もう少しその辺を掘り下げてみたいと思います。
まずは作例から・・・
LEICA M Monochrom
LEICA SUMMILUX-M f1.4/50mm ASPH.
上の作例はライカMモノクローム+ズミルックス50mm F1.4 ASPHで撮ったJPEGデータ。カメラ内の設定(シャープネス・コントラスト)は標準、色合いもオフで撮っています。
この写真は、上記設定で撮ったRAWデータを、Photoshop CC 2014のcamera Rawで開いたものを無補正でJPEG化した写真。
この写真は、camera Rawで開いたRAWデータを自動補正したもの。
こうやって3枚並べてみると、かなり印象が違いますね。被写体はともかく(笑)この3枚の中で私が一番好きなのは撮って出しJPEGの左です。真ん中のRAWを左の撮って出しJPEGの雰囲気に近づける事は可能だと思いますがある程度時間が掛かってしまうし、今回はこんな作例ですが、これがもっと階調豊富な写真だったり光と影の深い写真だったら、撮って出しJPEGを再現するのはかなり難しく、仮に出来たとしても膨大な時間を要する可能性があります。1枚の写真を徹底的に追い込んで作品に仕上げるのも良いと思いますが、私の場合はその時間があるんだったら撮影に出掛けたいと思ってしまうタイプなので、RAW現像でそこまで時間を掛ける事はありません。
もちろん撮って出しJPEGが全て自分好みの写真になるとは限りませんが、モノクロ好きの私としては、ライカMモノクロームの撮って出しJPEGは自分好みの写真になる確率が非常に高いカメラです。ただし!これはライカMモノクロームを所有されている方のレビューをネットで見てもよく言われている事ですが、露出がめちゃくちゃシビアです。ハマった時は感動する写真が撮れますが(あくまで主観です)感動レベルの写真はそう簡単には撮れません。しかし、自分に甘い私としては、OKレベルの写真はそれなりに撮れてしまいます。
人によってはRAWから現像して追い込んでいく方もいるかと思いますが、私の主観としてはライカMモノクロームでハマった時の撮って出しJPEGは、RAW現像ではそう簡単に再現できないと感じています。そのハマった写真を撮りたくて、当時の手持ち機材を全て売り払い、クソ高いライカMモノクロームを手にしたので、そう思いたい・・・という気持ちが多いのも否定しません(笑)
今回はモノクロ写真のJPEGでしたが、これがカラーになれば色味やホワイトバランスなどもっとたくさんの要素が増えます。その辺りはまた後日の記事で書きたいと思います。