最近はフィルム写真を撮らなくなった。と言うか、昨年までで手持ちのフィルムカメラを全て売却してしまって残っているのは写ルンですのみ。フィルム写真にハマりデジタルカメラよりも使用頻度が高かった時期もあった。限られた枚数の中でしっかり被写体を見ながら1枚1枚丁寧に撮る・・・そのプロセスが楽しかったりデジタルでは出せない雰囲気があったりと今でもフィルム写真は興味がある。ではなぜ撮らなくなったのか?一番の理由はコストの問題。先ほども書いたが1枚1枚丁寧に撮るのも楽しいが、私的にはやっぱりたくさん撮って納得できる写真をセレクトしていくスタイルの方が合っていて、それをフィルムカメラでやっていくにはフィルム代、現像代のコストがかかり過ぎる。普段デジタルでスナップを撮る時は半日ほど街をブラブラしたら最低でも500〜600枚は撮っていて、これをフィルムで撮ろうと思うと使うフィルムにもよるがフィルム代だけで軽く1万円を超える。これに現像やデータ化(プリントの場合も)を入れると1.5万〜2万にもなり、さすがにこのスタイルで撮るのは不可能なので、フィルムで撮る時はどんなに多くても36枚撮りが2本までだった。
次の理由としては時間の問題。デジタルなら撮影後に帰宅してパソコンに取り込めばすぐに大きい画面で確認できるし必要であればすぐにRAW現像をする事もできる。しかしフィルムの場合は現像をしてもらわないと始まらず、ここにコストと時間がかかる。スピード仕上げができる店でも1時間〜2時間、混んでいれば数時間や後日となる場合もある。ラボに出せばデータ化の際の仕上げの雰囲気や色味、露出など要望を伝えればやってもらえるが数日〜2週間ほどかかることも珍しくない。この待っている時間が楽しいという事もあるが、私的にはストレスに感じるようになった。
あと写真の仕上げに関して。私がよくお願いしていたラボは現像に出してデータ化(jpegデータ化)する場合、写真の明るさや色味、雰囲気、フィルムの特徴の表現など細かく要望を聞いてくれる。仕上がったデータはイメージ通りのものもあればそれ以上、それ以下のものもある。中には自分のイメージを通り越した仕上がりのものもあって、それが新鮮で勉強になる事もあったが、結局これってデジタルで撮ったRAWデータを現像しているのと変わらない。そうであれば仕上げを人に任せるよりも自分で納得するまで現像した方が良いし、私の場合は納得できる写真がJPEG撮りで達成できればそれが一番ベストという楽しみ方をしている。
フィルム写真にはフィルムでしか出せない表現力があると思うが今はデジタルでたくさん撮りながら遊んで、フィルムで撮りたくなったら写ルンですで撮り歩いてみようと思う。