写真を撮る日々

写真好き

釣りと写真

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釣りと写真はよく似ている。

 

私が子供の頃から始め、今でもやっている人生で一番長く続けている趣味が釣り。最初はフナ釣りからスタートして数十年で色んな魚種を釣ってきたが、その中でもトップクラスに楽しい釣りの1つがバス釣り

 

釣り全般に言える事だが、バス釣りに焦点を当てると毎年のように各メーカーからロッド(竿)やリール、ルアー、フック(針)ライン(糸)など様々な新製品が発売される。そして各製品はあらゆるプロモーションを経てアングラー(釣り人)に広められ、アングラーはそれを受けて新製品を知り、購入して釣り場で使用される。アングラー同士では「このルアーが釣れる!」とか「このカラーが良い」「このリールの巻き心地が最高」などと言う会話が繰り広げられる。このように釣り人はルアーやロッド、リールなど道具を基準に釣りを楽しんでいる人が多い。ネットを見ていると、よくある質問系のコンテンツに「この時期釣れるルアーを教えて下さい」とか「おすすめカラーを教えて下さい」と言う質問がされ、それに対して「今の時期はこのルアーが外せない」とか「カラーはこれとこれがあれば十分」という答えが書かれている。

 

バス釣りの楽しみ方は人それぞれ。小さくても良いからいっぱい釣りたい人もいれば、1匹でも良いから大きいサイズが釣りたい人、自然の中で気持ちよく釣りができたらそれだけで楽しい人、試合で勝ちたい人、釣り道具が好きな人。色んな人がいるが、やっぱり釣りなので「釣りたい」気持ちは誰でも持っている。その釣りたい気持ちが上に書いたような質問になるのだが、本気で1匹でも多く釣りたい、人よりも釣りたい、試合で勝ちたいと考えるなら、ルアーの種類やアクション(動かし方)カラーなどを考えるより、まずは場所とタイミングを最優先で考える。

 

バス釣りは本来、場所とタイミングを探し確率を上げる遊び。その答えとして釣果がある。どれだけ多くのルアーや高価なタックル(竿やリールなど)を持っていても、魚がいる場所で釣りをしなければ釣れない。逆に魚がいる場所で釣りができていれば、安価なタックルだろうがルアーの種類が少なくても魚が釣れる確率は上がる。実際、バス釣りで重要なのは9割が場所とタイミング、1割が道具や技術的な事だと私は思う。本当にバス釣りが上手い人とは技術的に優れている人ではなく、魚がいる場所を探す能力に長けている人。バス釣りが上手い人は初めて行く釣り場でもそれなりに結果が出せる。

 

バス釣りは場所とタイミングが9割と書いたが、それでは釣り業界は発展しない。毎年新製品を出して利益を出さないと商売として成り立たない。なので釣り業界は残り1割の部分である道具を盛り上げていかないといけない。その結果、上手くプロモーションできたルアーを買う人が増えるが、だからと言って全員が満足いく釣果は出ない。なぜなら場所とタイミングを考慮していない事が多いから。でも釣り人同士の会話としては、上に書いたようなルアーなど道具の話が主となる。もちろんルアーなどタックルも大切だが、それは1割の中での話であって、バス釣りで釣る事を目的とするのであれば優先順位は場所とタイミングが最初に来ないと始まらない。

 

どれだけバス釣りが上手く技術的に優れた人でも釣れない時は釣れない。釣りは自然相手の遊びなので、人間側でどんなに頑張ってもどうする事も出来ない事もある。なのでバス釣りでプロアングラーと一般アングラーが同時に出場できる試合(短期勝負)では一般アングラーが勝つ事も多々ある。どんなに上手くても場所選びとタイミングを外すと簡単には釣れない。偶然やラッキーが起こりやすいのが釣り。これがゴルフならあり得ない。ゴルフ初心者の私がどんなに頑張ってコースを回っても松山英樹には勝てない。もしかしたら1日の中でミラクルショットが1回や2回はあるかもしれないが、トータルのスコアで勝てる確率は松山英樹が普通にプレイしたならゼロだろう。これは技術とメンタルが占める部分が非常に大きいスポーツだから。

 

長々の書いたが、これが私の個人的な釣りに関する考え方。

釣りと写真はよく似ている。

 

 

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